春からこっち、腕ぐらいの枝が腐ってきていて、地上で木っ端微塵になっていることが何回かあった。この高さになると植木屋さんは手が出ない。
強い雨、台風の風、弱くなったものは容赦しない。不要なモノを省いていく。
もしかしたら自ら調整しているのかも知れない。
もう一本、南禅寺参道の松が衰えはじめている。葉が枝元から茶色くなりはじめていて。
例の兆候だ。
どちらの木も駐車場横にあり、足下までアスファルトにおおわれて久しい。
「生きるヤツもあります。」植木屋さんは、さもコトナゲに、サラリと言う。
彼らもまた、クライアントの言うなりの役柄なのだ。
この木のある環境を守る? そんなちからはぼくにはなくて。車が今日も排気ガスを吐き続けるのを、客待ちの観光バスがエンジンを切らずに駐車しているのをながめている。
青空にそびえるを木を子供の頃のように見上げながら。
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地蔵盆が終わり、大日地蔵のお祀りがはじまりました。








